2026年9月13日日曜日

タネは誰のものなの

 


 

 

 

 

 

 

 種の変遷

 

 

 

 

 

 


 

 

 

石井吉彦|種と土と野菜の学校「石井ピュアファーム」代表




今回から5日間に分けて、「種」について書いていきたいと思います。

「種の変遷」① 在来種、固定種 ― 土地が種を育てた時代

人間は、長い時間をかけて種を変えてきました。
最初は、畑で残すことでした。

いまは、種そのものを設計することに近づいています。
種のいちばん古い形は、在来種です。

その土地で何代も採り続け、残った株からまた蒔く。
気候も、土も、虫も、人が選んだものも、種の中に残ります。
収穫時期が揃わない。
遅いものもあれば、早いものもある。
それが、その土地の種でした。

固定種は、その延長です。
同じ系統の中から良いものを残し、何代も採種して性質を落ち着かせた種です。

翌年も同じように育つ。
農家が自分でつなげる。
種屋の言葉では、選抜を重ねて性質が固定したものを固定種と呼びます。

ここでは、種は「買うもの」より「残すもの」でした。
誰が翌年を決めるかといえば、その畑と、その年に残った株です。

人が選んではいても、種はまだ畑でつながり、土地の中にいた。
残す種の時代です。

次に人が始めたのは、残すことではなく、遠い株同士を混ぜることでした。

※次回は、交配と掛け合わせ。人が、種を意図して混ぜ始めた話です。

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