2012年1月26日木曜日

さて市場の卸はどんな産地対策をするのか?




昨日、ニュースフィードに下記の画像が流れました。これを見たある仲卸はもう市場不要の時代到来かと溜め息をついていました。

セブン・イレブンの店舗数は13,685軒(2011.11現在で前年比7.2%増)。出展に陰りが出始めたとはいえ、まだ増加中です。しかも「環境循環型農業」を展開しているのだと宣伝もなかなかお上手です。

市場外流通はあの手この手で特徴を打ち出しています。だから市場の卸は独自の産地対策、販売対策を打ち出していかないと、前述の仲卸の呟きのごとく社会的使命の終焉ということになります。

奮起を期待したいものです。

2012年1月24日火曜日

江戸の循環型社会を見直そう!





































 循環型でエコ社会が徹底していた江戸文化に学ぶ

 

 

 

 













17世紀の江戸は人口が100万人に達し世界最大の都市で、しかもロンドンやパリにくらべとても清潔な町だったようです。

その秘密はリサイクルが徹底されみごとな循環型でエコ社会が実現していたからです。

江戸庶民の一般的な暮らしは長屋住まい。とくに共同トイレは、庶民の排泄物が溜まり、衛生面では一番気を使わねばならない場所でした。



しかし、そこは循環型でエコ社会が徹底していた江戸時代のこと、たとえ住民の排泄物とて無駄にはしなかったのです。


ところで100万を超える人々が生活していたため、食料は大変な量を調達しなければなりませんでした。

江戸に幕府が開府されたころ、まず徳川直参の家来たちの屋敷や各地大名の江戸屋敷が整備されましたが、各地大名はその食料調達に自らの屋敷内にお国の野菜類を持ち込んでは畑を作っていました。


米は地方からの長距離輸送も可能でしたが、生鮮野菜などは江戸で調達しなければなりません。

そして各大名屋敷でも、それらを購入して消費するようになっていきます。 大名たちの需要を賄うための職人が集まり、同時に周辺には農地も整備され、大名たちがそれぞれの国から持ち寄った各地の野菜の種をもとにして、農民たちが江戸で野菜を作りはじめます。

そうした事情で、江戸には日本全国の特色ある野菜が栽培されるようになりましたが、それらの肥料は、主に農家から出る人糞や、魚の鰯などを絞ったカスが使われました。

それでも人口100万の都市を支えるには、大量の食料が必要で、生産性をあげるためには、ふんだんに肥料を使う必要があったのです。


そこで、江戸に集まった農民以外の人々が排泄する人糞が、役に立ちました。江戸ではそれらを集める 「 下肥問屋 」 という商売が成立しました。


集めた人糞を農家に販売していましたし、下肥問屋は、主に長屋の大家さんと契約して、お金を払って集めていたのです。こうした話を友人にしていましたら、「そうだよ。とくに大奥の糞は川(隅田川)向こうへ運ばれた。

現在の江戸川区あたりが集積地だったんだよ」と彼は独自の珍説を開陳してくれました。そうか。小松菜や亀戸ダイコンなどの江戸野菜はとても肥沃な土壌でしかも養分たっぷりで栽培されていたわけだなと合点しました。

ところでパリ周辺の貴族のお城では2階や3階の窓から糞尿がバケツで表の庭へ投げ捨てたられたといわれます。


下水道が完備していなかったとはいえ、日本人の感覚ではちょっと貴族たちの生活にはあきれます。ともあれフランスで香水が普及した意味がやっと理解できました。

作家・開高健さんがどこかに書いていましたが、パリの街角やセーヌ川の橋の下でご婦人が平気で用をたす光景をみられたそうです。日本のマスコミはそうしたことをちっとも報道していないとお嘆きでした。これではセーヌ川河畔で愛を囁くアベックはたまったものではありませんね。


戦後占領軍にとっては日本で栽培された野菜を食することが悩みの種でした。



米軍は40万人の駐留軍を投入したといいます。そこで問題となったのが米軍の食料調達です。肉やパンは本国から輸入できても野菜は江戸時代と同じことで、鮮度のいいものを現地調達しなければなりません。



いまでこそ冷凍技術の発達で、ブロッコリーなどの野菜もアメリカから輸入されたりします。しかし、当時はまだコールドチェーン技術は普及していませんでした。日本では菜っ葉に人糞をかけているというわけです。

そこで米軍はその解決策として、基地の近くの調布と西側は滋賀県・大津に広大なハイドロファーム(水耕栽培施設)を作りました。建設施工したのは間組。同社の100年史にはそのことが記録されています。



施設で作業したのは巣鴨プリズンにいた人たち。さすがは米軍です。みごとな実験でした。しかし、この施設はどうしたわけか長く続きませんでした。その原因をいつか腰を据えて調査してみたいと思います。

いつしか野菜の人糞栽培を嫌うことで「清浄野菜」という使い方がされるようになりました。人糞使用では清潔感がないということだったのでしょう。


ところで清浄野菜が大きく飛躍したのは、1964(昭和39)年に東京で開催された第18回オリンピックがきっかけです。

93の国と地域から5,152名の選手が訪日したのです。

関係者、観客を入れると10倍以上でしょう。そのための食材が必要でした。こうしてオリンピック開催で社会が大きく変わりました。新幹線も走るようになりました。ともあれ戦後初めて国際化の仲間入りを遂げたわけですから。




また忘れてならないのは、食の洋風化が進行していったのもこのころからです。それに伴い西洋野菜の需要が急速に拡大していきました。

さらにその年にスーパーのダイエーが関西地区から首都圏に進出したことです。4店舗をオープンさせました。

そしてスーパーが雨後のタケノコように台頭してきて、パパママストアの小売業の形態が様変わりしていくのです。

築地市場の古老の話によりますと、代々木のオリンピック選手村に食材配達をしたそうです。オートバイで日に何回運んだか分からないほどで寝る間はなかったようです。



こうしてオリンピック開催をきっかけとして、産地では化学肥料が投入されていくようになりました。消費が喚起されることによって、産地では農協共販も進展していきました。

一方、平成になり北海道・千歳で自動制御技術をもった大手メーカー傘下の企業が、地元生産者と共同で米軍のハイドロファームならぬ大温室をつくりトマトの周年栽培を開始しました。

施設はオランダからハウスづくりの技術者を招いて建設されたものでした。ところがすぐに失敗してしまいました。


幸いに私はそこの社長に取材する機会がありました。「なぜ失敗したのか」聞きますと「夏場の高温障害」のためということが分かりました。農産物は生き物です。人工的な制御はかんたんなことではありません。ハイドロファームといい大温室といいなかなか成功しません。理論どおりにいかないのが農業の現場です。

こうした時代の変遷とともに流通は様変わりしてきました。大量生産、大量消費という流れができてきた矢先にバブル経済が崩壊。スーパーは15年連続売上減少です。



大量生産、大量消費が暗礁に乗り上げていることはもう明確です。

経済が後退するなかで、暗中模索が始まりました。

化学肥料も万能ではなくなりました。有機栽培、自然栽培の見直しも始まっています。庶民の暮らしもファーストフードではなくスローフード見直しがなされています。

とくに3.11以後、価値観が大きく変化してきています。



政治も経済もすべてが行き詰って先が見えません。ここらで江戸の循環型社会を見直してみる必要もありそうです。





2012年1月23日月曜日

千住ねぎの産地を訪ねて







千住ねぎの産地に足を運んで3年がたつ。

産地は埼玉県越谷市中島で元荒川と新方川が合流する三角州のところにある。

むかしは東京都内の葛飾区や江戸川区界隈にも産地が点在していたのだが都市化の波で姿を消した。

 それにしても中島の産地はねぎ栽培では気候・風土とともに土壌にも適しているのだろう。

ねぎ畑で作業をしている生産者に一人ひとり声を掛けながら話を聞かしてもらっている。トラクターで畑を整地していたねぎ栽培3代目杉山雄八さんに話が聞けた。

杉山さんの畑は道路より低地にあり新方川がよく氾濫すると、水に浸かったということで1メートルほどの盛土をした。その上に鶏糞を入れて畑づくりをされたようだ。

この伝統ねぎもいまではタネがF1になってしまったということを、以前に鈴木清貴さんに聞かされたので、「固定種はないのですか?」と聞くと、まだ固定種で栽培されている生産者もいますよとのことであった。

俄然こちらも元気がでてきて身を乗り出すと、「オレも昨年、購入したんだよ」と・・・。生産者も固定種が美味しいということは分かっているんだよと続けた。ただF1なら夫婦二人でも栽培可能だが固定種で栽培となると4人は労力が必要となるそうだ。

杉山さんの自宅で固定種のタネを見せてもらった。

★元蔵ねぎ(秋冬ねぎで、11月から4月までの販売)
★吉蔵ねぎ(夏ねぎ、6月から10月まで)
★元晴ねぎ(春ねぎ4月初旬から5月初旬)

すべてこの地のねぎ生産者の先覚者の名前から命名されている。

しかし、もう自家採取する生産者はいないので種苗会社の管理となった。

種苗会社ではこうしたタネの採取をオーストラリア、ニュージーランド、チリ、イタリアなどで行っているのだ。

杉山さんは農協のグリーンマルシェの直売所でも販売されているが、固定種を復活することはできませんかというと、来年は5畝ほどに元蔵ねぎを播種してみるよと答えてくださった。そして千住ねぎではなくて、越谷ねぎのブランドをこの固定種で高めていく必要があるなということであった。

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「畑から台所まで」が守備範囲 !!


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2011年4月7日、ニッポン放送「高嶋ひでたけの『あさラジ』」に出演。

テーマは東日本大震災で風評被害や流通にいかに対処していくべきか。



                                                                       (写真:大田市場正門)

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國學院大学卒後、農業出版社に勤務し、26年間、行政、農協、市場、小売を取材してきた実績を持つ!雑誌づくりのノウハウを生かし、現在ネット会員対象に情報提供中です。農業再生のことならお任せ下さい。

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2012年1月22日日曜日

この花、素敵です!







この花、素敵です。


いま五所川原農林高校の温室で育っております。

(撮影:福士祐規さん)

2012年1月21日土曜日

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2012年1月20日金曜日

産地形成のやり方を学ぶ




Biz 9

いまいちご販売をみると、栃木の「とちおとめ」と福岡の「あまおう」では小売価格は「あまおう」が2,3割高です。生産量はとちおとめが多いのですが単価的にはあまおうが勝っています。

産地の販売戦略でどこにその違いがあるのでしょうか?

30余年前、福岡、JAふくれんの販売戦略は「博多万能ねぎ」をブランディグしていちはやくマーケティングに取り組んだ実績があります。 そうした力を原動力として農協共販を推進させました。

農産物販売のなかでマーケティングという言葉が使われました。広告代理店の博報堂を使いコマーシャルも展開しました。トラック輸送からJALカーゴ利用で「空飛ぶ野菜」となりました。JALのスチューワデスに博多万能ねぎを持ってもらった写真は鮮度と信頼感をアピールしたものです。

市場の若きせり人は産地形成の仕方を「博多万能ねぎはこうして生まれた」から学ぶことができます。参考になれば有難い。 http://facebook.gwbg.ws/dhea

「すばる会員」お申し込みはこちらへ

2012年1月19日木曜日

だから、もっとソーシアルメディアを活用しよう





Biz 9


先日、マスコミはこの寒さで市場には野菜の入荷が少なく高値だと報道しました。ところが、いまは全体的に安値基調で価格は推移してるようです。今朝のニュースフィードには「これは風評被害だ」という書き込みがありました。マスコミが報道したときにはピークを過ぎている場合が多いです。

相場の仕事には絶えず泣き笑いはつきものです。そこの間隙をくぐり抜けていくのが商いの妙味です。

消費者心理とは不思議なもので安値のときには目もくれません。家庭消費ではキャベツが安いかということで3倍買うかというとそうではないのです。業務用需要は違いますが。

だから市場の卸も仲卸も小売ももっとツイッターやフェイスブックなどのソーシアルメディアを活用して、リアルの情報を発信していくべきです。消費者と交流すべきです。マスコミとは違うニュースがドンドン出せるはずです。

いま自然栽培に取り組もうという生産者はコンセプトをしっかりもち、やる気満々の元気なコミュニティーがFB上でも形成されつつあります。 奇跡のりんごの木村秋則さんが蒔いたタネがいたるところで芽をだしています。市場の業者はこの学ぶという姿を謙虚に見習ってほしいものです。

2012年1月18日水曜日

ソーシアルメディアは交流を深めるツールだ





ソーシアルメディアは商品やサービスを販売するツールではありません。


交流を深めるためのツールです。

だから、まず交流を深めないないと商品・サービスなどの販売はできません。


交流を深めていきましょう。


自作MP3をダウンロード!

2012年1月17日火曜日




Biz 6
★和歌山県の商社が「孟宗竹」を求めています。

1haほどの山林でビジネス対応できるところはないでしょうか?

カネを使うのには文化がいる





Biz 5


=カネを稼ぐには才覚がいる。


カネを貯めるには忍耐がいる。


カネを使うには文化がいる=と言われます。


カネを使うには文化がいるという観点から「大田市場・Mさんの仕事」という記事を書いてみました。




ご参考になれば。

http://facebook.gwbg.ws/izhd

環境問題と過疎の村


「すばる会員」入会案内



Biz 4

今年は春から過疎の村が動き出しました。

そこで「いま世界は環境問題が大きなテーマです」を書きました。

ご参考になればありがたいです。
http://facebook.gwbg.ws/dgic