猫でも犬でも
川辺に生える、ふわふわした灰白色の毛で覆われた花穂がかわいらしいこの木は、ネコヤナギといいます。
万葉集から近代詩まで様々な詩歌に詠まれ、親しまれています。
また、春の生け花に用いられることも多く、皆さんも1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
このネコヤナギ、よく見ると花穂が皆同じ方向を向いていることがわかります。
昨年ご紹介したハクモクレンと同様に、よく日が当たる南側の成長が早いため、花穂が北を向くという性質があるためです。
切ってからもこの性質があるので、生け花にするときは、光の当たる方向を配慮しないと、花姿が崩れることもあるとか。
もともとは川辺に生えることからカワヤナギ(川楊)と呼ばれていましたが、明治時代から猫のしっぽになぞらえてネコヤナギと呼ばれています。
また、犬のしっぽになぞらえてエノコロヤナギ(狗尾柳)、インノコヤナギ(犬子柳)とも呼ばれることもあるようです。
猫と犬、どちらの名前もあるなんて面白いですね。
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