2012年6月16日土曜日

作家・市川昭子さんの『カルラのスローフード』Toscana in Italy




作家・市川 昭子さんからシェア

https://www.facebook.com/akiko.ichikawa1
★この稿は、市川さんがグループ「皆で創るバーチャル・トラベル」にアップされたものです。
『カルラのスローフード』Toscana in Italy
私の長年の友人カルラの家は、現在はアグリツーリズモを経営しています。それはカルラが私を含めて日本と日本人が大好きだから、そう言って始めたものでした。
★写真はカルラと従弟のルディです。夕刻8時から始まるディナー。テーブルの上に乗っている料理の大半がカルラの家の庭で作った無農薬のお野菜と庭で飼育している鶏が毎日産み落とす卵と。そして、あるときは庭の奥で飼育している七面鳥や豚、そして、秋には裏の森で採れるキノコ類~。日本のマツタケに似た貴重なキノコ、ポルティーニも裏の森で採ってくるのです。
★カルラはフィレンツェのメディチ家に伝わる惣菜料理を主にして、ある意味スローフードの世界を満喫させてくれる、そんな素晴らしい料理を毎ディナー、あるいはランチもご馳走してくれるのです。スローフードは元はこのトスカーナ地方から発信されたのですから、カルラはその先端を行っているというわけです。
★もちろん、ワインもオリーブオイルもすべて手作り。前と家の周囲にあるブドウ畑から収穫し、あるいはオリーブを収穫して、混じりけのないピュアなワインとオリーブオイルを作るのです。なかでもオリーブオイルは私の大のお気に入り。香りと言い味と言い絶品の味だと思うのです。
★いつの日か皆さんをお連れしたい~~。心よりそう思います。
★夜にはカルラの家族と、と言ってもカルラの従弟のルディと息子のガブリエルと私、そして、ジジの母親のルシアンを加えて五人でディナーを楽しむのです。気候のよい時期にはランチはいつだってテラスですが、ディナーは月明かりの下で…。そして、最後はルディの淹れたカフェで締めくくるのです(カルラより従弟のルディが淹れたカフェの方が美味だからです)。
★ディナーの後はワインを片手にいつも時間を忘れて話に興じます。酒の肴ですか?それはいつだってトスカーナの風であり、満天の星なのです。カルラの楽しいイタリアの小話も酒の肴かな。そして、ルディの十八番の丘の麓にあるパン屋さんの息子のお嫁さんっちにあるピエトロ・ダ・コルトーナの作品の話が出るとようやくお開き。その頃には頭上には幾筋の流れ星が去ってゆきます…。
★これが私の大切なイタリア・トスカーナの一日の終わりであり、明日への出逢いの幕開けになるのです…。また、ディナーを共にしながら過ごすこの数時間が、生涯の友人と過ごす至福の時間なのです…。
カルラという人とこうした交流が持てるのは、彼女に光りがあったからかもしれませんが、でも、このトスカーナという素晴らしい土壌と蒼い風が私を呼び寄せ魅了してやまなかったからだと思うのです…。
旅が創る想い出って素敵です。トスカーナの丘も素敵過ぎますから…。ですからこんなに素晴らしい時間と友人にめぐり会えるのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿