2011年5月19日木曜日

いま塩害回復にも植物が持つ機能性に着目されている!

今回塩害の被害にあった23000haのうち三分の二が宮城県にある。宮城県は全国有数の水田地帯である。

             (写真:アイスプラント)

水田の塩害回復では石灰をまきナトリユームと化合させ洗い流す方法があるが、排水場施設がまだ回復していないそうだ。回復するまでに10年、1000億円の費用がかかるとする試算もあるほどだ。

そこで新しい方法のファイトレメディエーション(phytoremediation)がいま注目されている。つまり植物が根から水分や養分を吸収する能力を利用して、土壌地下水中の汚染物質を吸収、分解する技術を言う。

植物の根圏を形成する根粒菌などの微生物の働きによる相乗効果によって浄化する方法も含む。バイオレメディエーションの一種。

たとえばヒマワリはセシュウムの吸収力が高い。

さらに塩害ではマングローブ、アイスプラントなどが環境にどう適応するのかということで、中国との間でも共同研究に取り組まれている。アイスプラントはとくに優れものでナトリウム、カリウム、カドミュウムの吸収力も高い。アイスプラントで塩分除去ができないかということである。

これが出来ると土壌問題を解決してそれが商品となると期待されている。

こうした植物の持っている隠れた能力を決して侮ってはいけない。ましてや植物に殺虫剤をかけたり除草剤をまいたりしてはいけない。もっと共生していくことを考えなければいけない。植物もちゃんと役割があってこの世に誕生しているのである。

「アイスプラント」についてウイキぺディアより

アイスプラント(学名:Mesembryanthemum crystallinum)はハマミズナ科メセンブリアンテマ属の植物。名前の由来は表皮に塩を隔離するための細胞があるため葉の表面が凍ったように見えることから。ヨーロッパ、西アジア、アフリカ原産。

生態

乾燥に耐えるとともに、耐塩性が高い塩生植物の一つであり、海水と同程度の塩化ナトリウム水溶液中でも水耕栽培が可能である。さらに、生活環が半年程度と比較的短く、栽培も容易なため、植物の耐塩性研究におけるモデル生物と考えられ、学術的な注目も集まっている。水耕栽培ではなく、土耕栽培を行った場合は、地中にカドミウムなどの有害な重金属が含まれている場合、一般作物以上に吸収、蓄積する特性がある。

乾燥や塩ストレスを与えないと一般的な光合成経路であるC3光合成を行い、乾燥/塩ストレスを与えるとCAM型光合成へ移行することができる。また、表皮には塩嚢細胞(ブラッダー細胞、英語:Bladder Cell)と呼ばれる体内に侵入した塩類を隔離するための細胞が発達する。大きさは2ミリ前後に達し、透明でキラキラと輝くため、種名のクリスタリナムの由来となっている。

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