2011年4月24日日曜日

取引をする前にまず人間性を磨いておこう!


長崎・五島の野菜の移出業者があるご縁で大坂市場の仲卸と取引を始めた。

この仲卸の専務は先代の社長に仕えた真面目な仕事人であった。2年くらい取引が続いて慣れが生じてきたころ相場も低迷した。そのとき移出業者は我慢できなくなり同市場の別の仲卸と浮気をしてしまった。

しかし移出業者は大坂市場に足を運んだことがなかったために現場の様子が分からない。ここに大きな落とし穴があった。荷物は市場の同じ土間に届くのである。

その専務が気付かないわけがない。違う仲卸にも送ったという連絡があればまだ救われたのだが、こういう時は人間ナイショで行うのが常である。

一生懸命、この専務が取引を育てようと努力したのがこれで完全に方向転換。当然である。結局のところこの移出業者は二頭を追えなかったことは言うまでもない。

取引は崩壊し移出業者の評判まで落としてしまった。これまでこうした事例を何回目撃してきたことか!取引失敗事例集の本が書けるほどだ。いやほんとにこれまでの失敗事例をまとめておこう。

大分の日田にとても素晴らしい日本梨を栽培する生産者がいた。東京の有名デパートのバイヤーがその生産者に目をつけ日参した。やがて取引が始まった。そこへライバルの大手スーパーのバイヤーもやってきた。そうした事情を理解できる生産者ならまだ賢いのだが、その生産者は有頂天になりそちらとも取引を開始した。結果、どちらのバイヤーも手を引いてしまったのだ。こうして自分のポジションを失くしてしまう生産者も多いのである。

結局のところ商道徳がわかっていないために商売が発展していかないのだ。こうしたことは世の中に蔓延しているのではないだろうか。取引をする前にまず人間性を磨いておかねばならないだろう。

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