鹿児島で自然農に取り組まれている後藤克則さんとの交流は、私のフェイスブックのファンページに後藤さんが参加していただいたのがきっかけでした。
後藤さんのプロフィールをよく読んでみますと「自然農」とか「不耕起農業」という言葉が目に飛び込んできました。私もかねがね注目している農法でした。それで後藤さんにいろいろ質問をしていきながら、後藤さんの自然農のさわりの部分を取材できました。
後藤さんは自然を感じながら人生を送りたいと農業に感心を抱き、2009年に青森県弘前市でwwoof(農家に寝泊りして農業を体験する)体験を10日間ほどされました。 その受け入れていただいたホストが” 自然農 “実践農家だったのです。
こうして自然農が具体的になっていきました。
畑の心地よさ・作物の美味しさ・「” 自然農 “は後ろめたさがない」というホストの言葉に強く惹かれました。そのとき、生活のためには”効率栽培”の方が現実的ではないかという葛藤もあったようです。
ところが実際に自分の畑に立ったときに「自分の魂が” 自然農 “を求めていると感じ」、今は全く迷いなく” 自然農 “を実践されているようです。
このようにして後藤さんは2009年12月竹林を開墾して自然農を始めました。最初の1年目は自分の農的能力と畑の能力を試すテスト期間と決めて取り組んでいたそうです。
ところが、ある飲食店から声 がかかり翌年の秋口より週に二回程度の割合で配達させていただいています。そちらにはできた作物のほぼ全てをお届けさせていただき、足りない分は他から調達して いただいている状況です。そのため、供給量を増やす目的でこの農閑期に畝たてに勤しまれています。
後藤さんの場合、とてもラッキーだったのはすぐに飲食店から声がかかったことです。後藤さんの人徳のいたすところでしょう。青森の奇跡のリンゴの木村秋則さんのリンゴも東京の会員制レストランのシェフが評価してくれました。
ところで後藤さんの自然農法は川口由一さんにより影響を受けています。川口さんは福岡正信さんに強く影響を受けてますので間接的に福岡正信さんにも影響をうけているという感じです。
川口由一さんは奈良県で自然農塾を運営されています。すでに28年の実績があり3000人の塾生が育っています。詳細はネット検索していただきたいですが、川口さんはもともとは化学肥料、農薬を使用されて近代農法に取り組まれていました。ところが農薬使用で自分の体調を崩されました。
ちょうど有吉和佐和子さんが朝日新聞に「複合汚染」を連載、農薬使用の恐ろしさに目覚めていかれました。こうした農法に取り組まれる生産者の多くは自分の体調不良からです。
こうした生産者が増えて全国から報告があがってくるようになることを願っています。消費者にとってもそれはとてもいいことです。後藤さんの自然農の姿はこれからも追っていきます。みなさんのご支援もよろしくお願いします。