伝統のなかに新しい発想がある
(写真:4代目大谷透社長とお化けマハタ82キロ)
いまの中央卸売市場流通は規格効率化で一辺倒で少量の珍しい魚種はなかなか市場に入荷しないのが現実である。これは青果物の流通もまったく同じである。大型流通が硬直化しているのである。しかも大型スーパーは産地直接仕入れをして独自性を打ち出している。さらに卸会社は仲卸に肝心な情報は出さない。
こうした厳しい環境のなかで、シーフーズ大谷は、既存の魚に満足しない商品を独自に集荷して顧客に提供、生き残りを模索しているのだ。
得意先である飲食店の依頼をきっかけに3年前から市場業者が扱わない魚の仕入れを本格化。京都でなじみが薄く入荷しない魚を常時約50種類扱っている。
仕入れは独自に長崎県・五島列島や高知県、宮城県などの網元、仲卸業者から直接買い付ける。多彩な品ぞろえで販売先は京都市内から広島や長野、埼玉などに広がり、フランス料理やイタリア料理の店が多いという。小笠原諸島近海で捕れた体長2メートル、重さ82キロに及ぶマハタを入荷した。京都市内の居酒屋が一匹まるごと購入したという。大谷透社長は「今後もよそにない珍しい魚を仕入れ、販売先を広げたいとしている。
青果物も同様だが、卸が仕入れる商品だけで販売を考えているのではこうした動きはできない。効率優先で動く卸ではこうした品揃えはできない。どうしても硬直してくる。だから卸売市場制度にどっぷり浸っていると、こうした発想はでてこない。
そこで仲卸業者は独自性を模索しなければならない。自社で直接仕入れ、販売を目指していく必要がある。しかも中央卸売市場の情報はどこの業種にも負けないほどのものがある。卸はなかなか肝心な情報を仲卸に提供しないということもあるが、それでも問題意識さえもてば情報収集は可能なのだ。昔と違いうまくネットを活用すればいくらでも情報入手はできる。そうした利点を生かしネットを活用すれば、いつでもどこにでも宣伝はできる。
一方、洋食店、和食店の料理人もそうした素材を求めているのである。独自の素材を求めている。市場の仲卸にはあまり知られていないが、一流の料理人の情報収集能力は格段に優れている。一昔前ならこうしたツールがなかったので販売先は限られていたのだが、ブロードバンド時代はこうしたビジネスの可能性を拡大させたのである。コンテンツを明確にして独自性を打ち出せれば、仲卸こそ可能性を秘めたビジネスが展開できるのである。
小笠原諸島近海で捕れた体長2メートル、重さ82キロに及ぶマハタを入荷した。京都市内の居酒屋が一匹まるごと購入したという。大谷透社長は「今後もよそにない珍しい魚を仕入れ、販売先を広げたいとしている。青果物も同様だが、卸が仕入れる商品だけで販売を考えているのではこうした動きはできない。効率優先で動く卸ではこうした品揃えはできない。どうしても硬直してくる。だから卸売市場制度にどっぷり浸っていると、こうした発想はでてこない。そこで仲卸業者は独自性を模索しなければならない。自社で直接仕入れ、販売を目指していく必要がある。
この「日本農業再生」サイトの訪問客は、2割の方々が英語圏の人たちである。私は今日もサンフランシスコとドイツに青果物小売価格の調査をしたばかりである。目的意識さえ持てばこうしたことも可能だ。ところで大谷社長はこうした独自仕入れ分については、ちゃんと開設者に申請して手数料も支払っているのである。平成16年の卸売市場法改正法により、電子商取引による商物分離が合法化された。卸売会社がこうした手間隙のかかる商品の集荷に乗り出さないのであれば、仲卸は独自の仕入れを展開していかざるを得ない。
市場流通の流れは自由取り引きに向ってることはもう間違いのないところである。 ところで京都市中央卸売市場は、昭和2年わが国で最初に開設された中央卸売市場である。100年以上続く伝統ある京野菜がいまだにしっかりと保存されるなかで、京野菜セットをまるで和菓子を思わせる斬新な発想で全国に普及させた「京野菜・かね正」の功績も大きい。こうした伝統のなかで、たえず新しさが生み出されていくところが京都の魅力だ。
最後に大谷社長のブログに書かれた消費者に対するメッセージを紹介して終わりにしたい。
「私がいかに魚好きか、また本当においしい魚を皆様に食べていただきたいか、それがブログから少しでも伝われば、うれしいです。一般の方が目にするスーパーマーケットの魚はほんの一握りの種類にすぎません。皆さんが知らない、おいしくて、安い魚があることを伝えられれば、と思っています。明日も長崎から底引き網で獲られた赤ムツをたくさん集荷しております。網で引きずられているため、鱗が剥げ落ち、見た目は良くありませんが、絶対においしい(私の最後の晩餐)はずです。値段も釣りの綺麗な(脂はあまりノッテいない)ものの、半額に近い値です。
こんな魚を子供たちや魚嫌いの人に食べさせてあげ、一人でも多くの人が魚好きになるようにするのが私の夢であり、使命だと思っております。 一般の方には売らないのか?というお問い合わせですが、大歓迎ですよ!宅配を使って、代引きという形であればOKです。遠慮なくお電話ください。(新聞の記事見ました。とか、ホームページ見ました、とかブログ見ましたとか、コメント入れた者ですとか、必ずおっしゃってください。サービスいたします。もちろん店頭まできていただいてもOKです。今、アクセスカウンターが、40000に迫っています。何か怖いような、また、身の引き締まる思いです。どうぞ、皆様これからも、シーフーズ大谷を応援してください」
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