『刈屋梨_豊川地区酒田市』(番外編)
「山形県の在来作物と食文化」からシェア
刈屋梨(かりやなし)
『刈屋梨_豊川地区酒田市』(番外編)
日本在住のフランスの友人に日本で一番好きな果物は?と質問したときに「梨」という回答が返ってきて驚いたことがある。
ここでいう「梨」は「和梨」のことだ。
在来作物ではないが、この地域で長年愛され続けている作物。
刈屋梨(かりやなし)の栽培が始まったのは、今から100年以上前の明治30年頃から。
刈屋梨の人気は全国的に極めて高い。梨の生産量がそこまで高くない山形県において異例ともいえよう。半面、良質な梨のみ生産するため収量が少なく、地元で入手するのも困難な時がある。
旨さの秘訣。
そのキーワードは「氾濫」。
この地区は出羽の秀峰、鳥海山から流れる二本の川の合流地点で幾度となく氾濫を繰り返した。
そして、その度に鳥海山から運ばれてきたブナの養分を含む豊かな土壌が堆積し梨栽培に適した刈屋の土壌を長い時間をかけ作り上げたのだ。
人々の暮らしを脅かしてきた川の氾濫。しかし、それが今や恵みの根源となっている。
現在、みずみずしい甘みが人気の品種「幸水(こうすい)」が最盛期を迎えようとしている。
天候にも恵まれ今年の梨は出来がいい。
日本が誇る「和梨」。なかでも格別な「刈屋梨(かりやなし)」を食して初秋を感じてみてはいかが。
- Gilt cityで購入可能
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【氾濫】
~この地区は出羽の秀峰、鳥海山から流れる二本の川の合流地点で幾度となく氾濫を繰り返した。そして、その度に鳥海山から運ばれてきたブナの養分を含む豊かな土壌が堆積し梨栽培に適した刈屋の土壌を長い時間をかけ作り上げたのだ。~
やがてこの技術が洋梨栽培へと受け継がれていきました。
関東平野に野菜産地が形成されたのも坂東太郎こと利根川の恩恵を受けたからこそです。京野菜が育ったのも暴れ川として名高い桂川のお陰です。
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